2017年7月1日のポートフォリオ
6月は米国の長期金利やハイテク株の変調を眺めつつ穏やかな気持ちで過ごしました。
私のポートフォリオに厚みが出てきたことで値動きは非常にマイルドだったからです。
6月初めからの保有株の変化は日本株においては「みずほFG」の売却。米国株では「XOM」「T」「PG」を買付しています。
最終的には20銘柄を均等に5%ずつのポートフォリオを構築していきたいと思っています。基本は市場平均よりも高配当で増配傾向にある大型株の取得を重点的に行います。
近々に取得したいのは「IBM」です。絶賛20四半期連続減収中で底が見通せませんが、さすがに、いつかは、反転する方に賭けたい。身近でIBMのソリューションを目にしませんが勤め先の欧州競合会社はIBMワトソンを活用しているみたいです。世界規模では徐々に浸透しているのではないかと推測しています。
残る日本株である「日本たばこ産業」と「キヤノン」そして「オリックス」は当面保有継続します。「日本たばこ産業」については「PM」「BTI」に比べて資本効率が良くないですが、政府保有株の放出に備えているというインタビュー記事を以前目にした記憶があります。自己資本を使って同数の自社株買いが実施されれば財務レバレッジが高まり資本効率が向上します。実際の稼ぐ力はそう変わらないのではないか?ロシア地域での売上が原油相場の底入れと同時に円建てで増すのではないか?という憶測が頭の中にあります。現在増配中で配当利回りも悪くありません。
そして何より職場の喫煙ルームに向かう人達を優しい目で見送る事ができます。
「キヤノン」についてはM&Aが奏功するかはまだ分かりませんが自社株買いを通じて買収先企業が堅調であると市場にアピールしています。また、キヤノンが製造するカメラは未だに海外競合メーカーの追随を許さない優位性が存在すると思っています。DJIなど思わぬところからガクッと売上を落とすような要因は存在しますが…。そして連続増配銘柄ではありませんが減配もしていません。日本株にあってリーマンショック時においても配当を据え置くことができるというのは株主還元の精神が社内風土にあるのではないかと感じさせてくれます。
最後に「オリックス」ですがここはリーマンショック時に株価も配当も利益も紙くず一歩手前までいった企業ではありますが、赤字にはなっていません。事業ポートフォリオと資本負荷を良く考えて経営されていると感じます。ただし不動産の売却益が前期の利益を押し上げている事が気がかりです。航空機リース事業やコンセッション事業の今後を投資家目線から注視して行きます。6月27日に品川で行われた株主総会にも出席する機会(有休)をいただきました。議長の井上CEOには人間的魅力というものの存在を感じました。信者にはなるつもりはありませんが成長が止まるまでは保有したいと考えています。
2017年6月1日のポートフォリオ
先月MOとJNJが仲間入りを果たし、よりディフェンシブ寄りになったと思われます。
セクター比率はHDVの組み入れ比率も加味したものになっております。
今後はPG、AT&T、XOMの辺りを取得していきたい。
最近の相場は良く分からない。
総悲観でもない限り相場の状況なぞ理解できないと思ったほうが気が楽です。
AmazonやGoogleのようなイケイケのハイテク株に手を出さぬように自らを律し愚直に相場を生き残りたいと願います。
勤め先の定期昇給が有り4%ほど収入が上がりました。でも諸々の控除を引くと残業の少ない月は手取り20万切ります。
労働市場も需要と供給があるのでこれが自分の価値だと認め謙虚に仕事をこなしてまいります。
また企業型確定拠出年金の運用報告書が配布されました。(全従業員にそんなもの配るならその分信託報酬を下げて欲しい。。。)
私は加入時に思慮が浅かったこともあり、GPIFの割合[国内株、外国株25%、国内債券35%、外国債券15%]としていたのですが、当然確定拠出年金にはキャッシュアウトが無いのでGPIFよりもリスクを高くしても良いはずです。
運用期間があと35年以上あるのでリバランス指示を行い[外国株90%、国内債券10%]で運用するようにしました。
周囲と話したり、話しているのを聞いていたりした時に感じた事が
みんなお金の話が大好き
なのです。その割には株で運用することを怖いと感じる人も多いことにも驚きました。中には国内債券100%という方もいました。
私も2年前のギリシア問題をきっかけに投資を始めなければ投資は怖いと右往左往するみんなの一員になっていた事でしょう。
知っていることと知らないことの違いを明確に感じました。
気がつかないだけで金儲けのチャンスは日常に普通に存在しているのだと。私は運良く複利の力に気づいただけだ。
投資に限らずそういったチャンスを拾っていけるような人間になりたいものです。
【MO】、【JNJ】を取得。日本株離れに一歩前進
昨夜MOとJNJを取得しました。原資は先日行った三井物産、JXTG、丸紅の売却で捻出しています。
株価が動きやすく持っていて落ち着かない銘柄たちでしたがスッキリしました。JXTGと三井物産は2015年から持っており私の初期ポートフォリオの一角を占める思い入れのある会社だったのですが、他ならぬ自分のお金を預けておくにふさわしいか、今後の配当成長が見込めるか深く考え売却にいたりました。(もちろん両者の事業は国のインフラを支え、外貨を獲得してくる素晴らしいものです)
市場全体では米国政治不安から弱含みの展開をみせておりますが、ディフェンシブ銘柄の推移はかなりマイルドで底堅い動きとなっています。
多国籍企業であれば中期的にはドル安が追い風になることも手伝い、押し目にすらなりません。
MO、JNJ株双方には指標面では割高に感じるところがありますが、安定的な増配率で連続増配中の銘柄であり、いつ買っても割高すぎるということは無いと思います。
MOのPERは9.54と妙に低いですが、先期【BUD】AB InBevにSABMillerを譲渡しており純利益が押し上げられており経常的な実力値とは異なります。
今後もポートフォリオのバランスを見ながら継続的に取得していきたい銘柄です。
妄想。配当利回りにもあまりこだわらなくても良い?
米国株は本当に高配当なのか
リスクフリー資産である米国の国債にあたる財務省証券(United States Treasury security)、その長期金利が2%を超える水準で取引されています。
株は当然国債よりも将来の不確実性が高いためそれ以上の利回りが求められるのですが、例えばジョンソン&ジョンソンの配当利回りは直近で2.63%となっており差がほとんど無い状態まで株価が押し上げられています。
当然連続増配中ではありますが、割高感がずっと続いているのも確かです。ジョンソン&ジョンソンは近々取得するつもりですが考え無しには突っ込めない程度には高いと思っています。
国債との利回り差は1%未満となっており、本当に「高配当」と呼べるのでしょうか?
1%未満というのは、日本株でいうと森永製菓やJR東海などの内需型企業が思い浮かびます。
これらの企業に配当再投資をかけたところで(円建てで)目を見張るようなパフォーマンスが将来もたらされるとはなかなか考えづらくないでしょうか。
アメリカの人々がジョンソン&ジョンソンやP&Gを見る時、日本人の我々が配当利回り1%程度のJRのような超物足りないディフェンシブすぎる企業を見る感覚でいるのか非常に興味があります。
ちなみに、森永製菓やJR東海に投資していた方はアベノミクスで株価が数倍となり羨ましい限りですが今後はどうなるのでしょうか。
配当。配当。配当。
私なりの結論は配当を継続的に増やすことができれば今後も素晴らしいリターンを上げ続けるでしょう。
永遠に株価だけが上昇するハズが無いため今後の株高には配当と利益の成長が不可欠です。配当さえ増えれば初期投資額からの実際の利回りが上がるため割高感は無くなります。
この簿価に対する利回りの増大効果が国債との大きな違いになります。
森永製菓IR情報より
最近の日本企業の株主還元の強化は素晴らしいですね。長期株主が増えるほど株価は下がりにくいですから。それに合わせて徐々に右肩上がりが当たり前の順張り思考に転換していくことを願います。
ただし全ての企業が毎年当たり前に成長していく事は無く必ず脱落者が現れます。
永遠に株価と配当が上がるためにはその逆、つまり一株あたりの配当が減る、もしくは増えないことを一番に恐れなければなりません。自ずと投資の選択肢は限られてきます。
強力なブランドを持つ多国籍企業で業績と配当がおおよそ右肩あがりの実績を持つ会社。
行き着く先は米国
米国の配当貴族、配当王と呼ばれる企業に投資をすることが最善なのではないでしょうか。
例え今の株価に米国債利回りと比較してしまうくらいの割高感があったとしても。
捕捉
あくまでも投稿時点での考え方で半年後に真逆の事をドヤ顔で語っているかもしれません。
また記事で取り上げた森永製菓株は全く保有していませんし、保有したこともありません。念のため
自分に合わせたリスクを認識し生活防衛資金を考える。
株にはリスクがある。
と言われた時。経済誌やサイトなどでは基本的には「価格変動リスク」が槍玉に挙げられています。
他には、需給によっては自由に売買しにくいという「流動性リスク」や株券が電子紙くずになる「倒産リスク」などが存在すると言われます。
しかし価格の変動はリターンの源でもあるのでこれはリスクとは言えないのではないでしょうか。
流動性と倒産の2つのリスクはある程度の大型株で最低限の財務分析ができればかなり低減できるでしょう。
東芝のように企業が決算を粉飾しているような場合を除いて...
我々にとって一番のリスクはどういうものであるのか?
安い時に買って、高いときに売る事を邪魔する要因を認識する。
株で儲けを得るには理屈の上では簡単で、安い時に買い高い時に売れば良いわけです。
それを個人由来の要因が邪魔をする場合、含み損に耐えきれなかった時と売り急がねばならなくなった時が多いはずです。
株価がまだ上がっていくかもしれない、もしくは突発的な市場イベントで株価が下がっているときに限って、家電が壊れる。そして泣く泣く株を手放すのは非常にもったいないでしょう。
また、生活費が工面できなくなるような局面、特にリストラに遭って退職するような時は景気も悪い事が考えるので、本来安値の株を買い足すべき局面で実際には売り急ぐハメに陥るのです。
私は投資先への知識不足からくる価格変動リスク以上に、生活資金を投資につぎ込んでいる事から生まれるリスクの方が高いと考えています。
会社が大勢の従業員を抱えお互いをサポートしながら事業を展開しているのに対して、殆どの労働者世帯は給料に依存しているからです。
投資を続けていくにあたり家族構成や家賃を踏まえて投資資金とは別に常にある程度の現預金を生活防衛資金として所持しておく事を強く推奨します。
目安としてはが半年分から1年分の生活費とする方が多いですが、人によって様々ですので自分と周囲にあるリスクについて良く考える必要があります。
私は独身ですし、病気時には傷病手当金が健保から支給されますので大した金額にはなりません。
まとめ
長期的には損することが滅多に無い米国株投資であってもこのリスクを認識しないといつか痛い目にあう事でしょう。
突然の怪我や景気の悪化に抗う事は難しいですが生活防衛資金を用意さえしておくことでそれらを恐れずに安くなった株を買い向かえるようになります。
いつドルを買うべきか?
限りのある給与収入を使いドルを買う時はなるべく円高であって欲しいのが当然の思考であると思います。
現在のドル円の実勢レートは112円~114円の間で推移していますが、今ドルは妥当な水準なのか?米利上げはあるのか?
などとつい考えがちです。
私はあまり考えないようにしたい
画像:Bloombergより
したい。というのはどうしても考えてしまうからです。
価格が変動する資産を見たら少しでも出し抜こうと思考を巡らそうと考えるのが人間の性。
ただし考えないようにしたいという方針の私の根拠もこの価格の変動によるもので、短期的には予測のしようが無いからです。
長期的に見れば...
昨今、実感として訪日外国人が多い訳ですから現在の円はかなり過小評価されているのではないでしょうか? 彼らは単に日本で受けるサービスに割安感を持っているから訪れているのだと思います。
実質実効レートの水準も無視できません。円高になることが決まっているのだからやはり今は買いではないのか...?
ただし結局は為替レートは需要と供給で成り立っているため、本質的価値との解離など無関係に値が付いていきます。
特に日本円はリスクオフ局面で買われ、リスクオンとなれば売られる傾向が強いため(米国)株高と円安は同時に進み、いつか来る不況時にそれらが一気に是正されると捉えた方が良いかもしれません。
円高を待つという事が株安を待つ事と同義だとすれば正解はリスクオンの時は株を買い、タイミングを見計らって全て日本円に換える事です。
そのタイミングが予測できない以上はいつドルを買うかなどと言うことに悩まずに黙々とドルに換え株を買いと配当を値上がり益を積んでいくべきだと考えています。
なかなか割り切れませんが。
6月の利上げが有りだろうが無しだろうが円高になるのではないでしょうか?
2017年5月のポートフォリオ
2017年5月のポートフォリオ
5/4時点の時価にて作成
資産の7割以上が日本株の状態で価格変動リスクも大きく、好ましくありません。
5/11に三井物産、丸紅、JXTGの3社株を処分しています。
3銘柄とも直近の高値から下がっていることに加え、これ以上の原油価格の上昇が見込みづらいと感じたためです。
キャッシュポジションを都度ドル転し、米国株の買い付けを行う予定です。
他の日本株も変調を感じたら適宜売却するつもりです。
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当面購入したい米国株
俗に言う「あくびが出るほど退屈な」銘柄を今後取得していくつもりです。
MO
PG
JNJ
あたりでしょうか。
自己紹介
はじめに
拙ブログを閲覧いただきありがとうございます。
ノディと申します。
本ブログでは米国資本市場を通じて億万長者になる事を目的とします。
何者か
バブル崩壊後の底値を付けた頃の1992年に誕生。
16歳の時にリーマン・ショックが発生。アベノミクス前夜の2013年4月に高専卒として現在勤めている会社に就職し今に至る。
将来の夢(電車運転士!)というものは大昔に消え去り、惰性と消費の生活を送っていました。
あるのはとにかくお金が欲しいという気持ちだけ。
投資のきっかけと投資先の変化
生まれてから20年間株価は下がり続けるものであり、記憶にあるのは「そごう」や「日本航空」の破綻など景気の悪い話。
当然株式市場への興味などは無く、むしろライブドア事件の報道などで悪い印象さえ持っていました。
社会人になってから3年目の2015年。相変わらず貯金もままならない生活を続けていましたがある時、「ギリシャのデフォルトリスクで株価が下落」といった内容のニュースが目にとまり、当時の私は「今の株安は一時的ですぐに上がるんじゃないか?」との結論に至ったわけです。
すぐにネット証券会社に口座を作り日経平均連動型のETFをなけなしの貯金で購入しました。
結果はご承知の通り、最初は上手くいっていましたが8月の中国発の世界同時株安に見事に巻き込まれ塩漬け状態に...
その後自分なりに投資本を買うなどして勉強を続け、割安(指標面ではそう見えていた)な金融株や資源株を買いました。
ところが2016年初頭から全てが裏目に出て一時含み損が投下資金の3割を超えたこともありました。
積立にチャレンジするも
絶望的な含み損の中、”世界株式インデックスファンド”の積立を行っていました。
安定の右肩上がりと無配当による課税の先送り効果、そして時間を味方にする超長期投資は確実に自分を億万長者に導いてくれると、これ以上の正解が無いと本気で信じていましたが...どうもモチベーションが上がらない。
一冊の本との出会い
ジェレミー・シーゲル氏の「株式投資の未来」
一章の「成長の罠」を読み進めていく間、これまでの成長株を見つけるための分析を行うような手法が全て間違っていたと感じました。
成熟企業への配当再投資。これ以上の手法は凡人には存在しないと確信させたのです。
米国市場へ
取引手数料の高さもあって二の足を踏んでいましたがみすみす配当を逃す方が良くないと決断し、ついに2017年3月から米国資本市場への進出を果たしました。
今後手に入る配当金が何時間分の労働収入にあたるのかひとつひとつ数えながらの投資はモチベーションに繋がります。
現在日本株を順次売却し資産の入れ替えを行っている状況です。
ブログの開設にあたって
前回の金融危機からじき10年が経ち当時の財務指標が手に入りにくくなっていく中で備忘録として、そしてリターンの記録と過去に自分の思考パターンの記録として当ブログの開設に至りました。
ところで米国株ジャンルではすでに多くの偉大な先輩方がブログを公開されています。しかし皆様運用資産が1千万~と私から見れば巨大すぎるため、どこか遠い世界の話と感じる事も多いのです。
現在(2017年5月)私の総運用資産は210万円ほどです。
私より早く市場に参入された方は、泡沫投資家が何を思ってどのような銘柄を購入しているのかを見て
そしてまだ参入されていない方も米国株を信奉する人間が今後どのような結末に向かうのかを見て今後の難しい時代の投資判断のひとつとしていただければ幸いです。