高配当で人気のPFFだけどリターンは国債並のゴミ箱行きETF(iシェアーズ 米国優先株式ETF)
配当金って良いですよね~
入金日を指折りかぞえたり、月々の総額を計算したり、1年でいくらになるのか予想したり。
キャピタルゲインは売らないと実現されませんが、配当金には使途の自由があります。
何よりも労働とは別の収入を得て、少しづつその割合を増やしていく事の楽しさは格別です。
その配当金を手っ取り早く増やしたいというのは自然な感情です。
ところで、高配当株といえばAT&Tやベライゾンなどの通信株や電力株がまず上げられますが、他にもジャンク債や優先株ETFという手段もあります。
iシェアーズ 米国優先株式 ETF
今回の主役です。
概要は上記URLを見ていただくとして、
分配金利回り:5.52%
毎月分配
というのが一番の魅力でしょう。まとまった額を保有すればそこそこの分配金が毎月手に入ります。
実際、このETFは人気のようで、SBI証券のランキング常連です。
米国ETF 週間保有残高ランキング:4位
米国ETF 週間売買代金ランキング:7位
となっており、その人気ぶりが窺えます。
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落とし穴はある。
人の行く裏に道あり、花の山
人気だって言われると、私にとって魅力が半減します。
王道だとしても、です。
ついついデメリットを探したくなります。
分配金は横ばい
ここ10年はずっと、ひと月の1口あたり分配金が0.2USD付近で推移しています。
分配金が増えない、つまり基準価格が上がり続けるわけもなく、値上がり益を狙うような商品ではない事が予想されます。
金融危機に弱い
債券のような値動きを期待したいのですが、金融危機時には叩き売られます。
「どん底で拾えばいい」と思ったあなた!
そんなことを言い出す人は、底に付くずっと前で買ってしまい、どん底で損失を出して撤退すると思います。
トータルリターンは国債並で到底満足できるものではない。
リーマンショックを挟んだ(PFF)の10年来のトータルリターンは
年率5.02%です。
米国7~10年国債 ETF(IEF)の同年限のトータルリターンは
年率5.09%です。
米国20年超国債 ETF(TLT)の同上は
年率6.69%です。
S&P500 ETF(IVV)では、それが
年率7.39%です。
人気のETFですが、市場平均どころかベータ値がマイナスの米国債に負ける始末です。
わざわざ分配金に課税されてまで取りに行く程のものでしょうか?
ちょっと、保有者から納得できる説明を聞いてみたいです。
確かに、リーマンショック後から見ればPFFの方が成績が良いのは確かです。
でも分配金は横ばいです。
基準価格の上昇 = 利回りの減少
だと考えられます。他の金融商品の利回りを眺めつつ、基準価格の空中戦をしているだけです。
今後もその傾向は変わらないと思います。
インフレ率程度の増配を繰り返しているAT&Tの方がずっとマシで、
PFFはそれ未満のゴミ箱行きのETFだと感じました。
(個人的見解です。)
トータルリターンが今後も国債と同程度と考えたら、取るべき行動はひとつです。
PFFの高配当に釣られずに、一切買わないことです。
経費率も0.47%もあり、ボディブローのように効いてきます。
「どん底で拾えばいい」と思ったあなた!(2回目)
そんなことを言い出す人は、底に付くずっと前で買ってしまい、どん底で損失を出して撤退すると思います。
8ヶ月後に書いた再考記事です。
条件付きで投資しても良いんじゃないか?
というスタンスに変わりました。
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私のインデックス投資方針です。