薬剤給付管理会社(PBM)の立ち位置
こんばんは、ノディでございます。
※この記事はすべて憶測混じりのポジショントークです。
ボーナスの時期。
ユナイテッドヘルス(UNH)を買付け候補銘柄にしています。
折しもCVSヘルスによる米医療保険会社のエトナ買収が決定しています。
米CVSのエトナ買収、両業界提携の将来性が後押し - WSJ
ところが、アメリカの医療保険制度には無知もいいところなので、記事の内容が理解できない!
というわけで調べている最中です。
調べている最中なのですが、保険会社の仕組みというのは一般常識レベルなので、英語版WSJの記事なんかではわかりやすいものが見つかりません。普通の日本人がアメリカの制度をわざわざ調べる必要も無いため書籍も無い有様です。ネットの情報は「海外で病院に行ったら、何千ドル請求された!」系の話しか掲載されていない状態です。
アメリカ旅行中に急遽出産したらとんでもないことになるのは学べました。
結局、情報源は現地子会社を持つ日本の保険会社やら、シンクタンクのレポートに頼ることになります。
主役が違いますが、登場人物が揃っている資料がありました。
引用元:野村総合研究所 2007年10月号 知的資産創造
「調剤薬局に期待される生産性の向上」
薬の動きを主眼においているので、少し趣旨が異なります。
ただ、各会社の役割が見えてきます。
その内のひとつ。「保険会社とPBMはパートナーとして、製薬会社と薬代を交渉しつつ患者に薬を提供する。」
に今回焦点をあててポジショントークしていきます。
PBM(薬剤給付管理会社)は製薬企業を買い叩ける
CVSの買収騒ぎと一連の関連記事の中で私の目についたフレーズが『PBM(薬剤給付管理会社)は製薬会社と有利に交渉するため事業規模の大きさを求める』といったものです。
患者というエンドからみたらPBMは『元請け』で、製薬会社は『下請け』です。ジョンソン・エンド・ジョンソンやファイザーやアッヴィのような企業の薬品を買い叩く事ができる存在です。しかもどんどん後発薬に切り替えてコスト圧縮に熱心です。
PBMと保険会社が組めば、製薬会社に比べて圧倒的に優位な立場にあります。新薬開発に関するプレッシャーやリスクを背負っていません。
Amazonの影がちらついている領域でもあったり、政治が介入してくる場合もありえますが、全体的な流れを考えれば、アメリカも遠からず高齢化が進むとすれば、PBMは将来有望な事業だと思えます。
PBMの存在自体は製薬会社への競争を促し、顧客の支出削減に繋がるとされているからです。
実際のところ、多くの製薬会社が優良株として名を馳せています。PBM会社による値下げ圧力といっても「じゃあ、オタクには卸さん!」と製薬会社から突っぱねられても困るわけで、結局両者Win-Winとなるように薬価を決めているはずです。ここで勝利しているのは両社の株主であって、犠牲者は患者でということになるのでしょう。
PBMは美味しい商売なので、Amazonが目を付けていると専ら噂されています。所詮問屋であって、いわゆるワイドモートでは無いと私は思います。
そもそも「薬局」自体要らないよね?という考えから後発の会社に事業を始められると、CVSの店舗は途端に荷物に変化すると思います。
ではユナイテッドヘルスはどうか?
これは勉強中です。でも買う前提で頭が動いているので、すべての情報が背中を猛烈に押すようにバイアスがかかっています。
※この記事はすべて憶測混じりのポジショントークです。