REITは株主の犠牲になる運命
こんばんは、ノディでございます。
前回記事でREITは株に比べて高配当だけどゴミ(債券のアクティブファンドのようなもの)と私は主張しました。
でも不動産事業を継続的に行っている企業は多数存在しています。
まずは日本の大手不動産会社2社の収益構造から見ていきましょう。
両社とも営業利益の半分ほどを賃貸事業で稼ぎ出しています。その営業利益率は住宅などの分譲事業の倍ほどもあることが分かります。
(なぜ株主は分譲事業の分離を要求しないんでしょうか。)
不動産会社の主力は保有ビルの賃貸事情であり、REITと似通っている点があります。
ところが不動産会社は自分でゼネコンや設計事務所に仕事を依頼し、建築するところからスタートしますが、REITの場合は誰かから物件を買って貸し出すしかないんですよね。
物件購入価格は常に大事ですが、REITは残念ながら不動産会社(とその株主)の出口戦略に使われています。
投資家共生モデルとは言いますが、系列ファンドの投資家と自社の株主のどちらを大事にするかは明白です。しかも管理費でさらに搾り取ろうとしている様子です。
そもそも本当に安定して高収入が見込める一軍の物件をホイホイ売り出すとは考えられません。相手が自社グループ系のファンドであろうが無かろうが、です。
開発段階から実需を見誤り、利益率が低い物件、中途半端に古くなった物件、立地に見合った価値を越えた価格をつけた物件を、「投資妙味がある」とか言って売り飛ばし、リスクを切り離そうと目論んでいると考えるのが自然です。
取引は売り手と買い手の存在があって成り立つものですが、どちらが「よりバカ」側に居るか気を付けないといけません。
金融政策や景気の推移、地域単位での不動産の実需を勉強する必要性が高いです。そしてファンドがいつ、何を買うかは、投資家のコントロール下には無いという問題もあります。
節操無しの投資家が安易にREITを買うのは、私は推奨できません。
不動産会社がもつ不良資産の引受け程度に思っておかないと痛い目にあいます。
不動産会社の株主価値向上に貢献したいなら話は別ですが...