内部収益率で計測している理由
こんばんは、ノディでございます。
私はポートフォリオのリターンの計測方法として、
トータルリターン
と
内部収益率
の2つの数値を用いています。
上記画像の左上の数字です。
内部収益率(金額加重収益率)とは
Internal Rate of Returnの頭文字をとったもので、期首元本が測定期間後の期末残高に向け、一定の割合で増加(または減少)すると仮定したもの。
つまり
定期預金の年利と全く同じものです。
ただし、投資先は株式等値動きが存在する証券ですので、期中に損益がマイナスだった可能性はあります。
で、私がこの内部収益率を使っている理由は
資産残高の増減(キャッシュフロー)の影響を反映するからです。
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10年間のパフォーマンスが異なるポートフォリオAとBを用意しました。
ポートフォリオAは10年間ずっと5%
ポートフォリオBは前半5年が7.5%、後半5年が2.5%
年数で割った算術平均はどちらも5%です。
これに初期投資1万円を追加入金無しで再投資した場合の結果が下記画像の通り
ポートフォリオAの方がパフォーマンスが良いんですよね。
ちなみにAの内部収益率は5.57%、Bは5.54%になります。
ここで言いたいのは、運用資産が大きくなってからのパフォーマンスが重要って事です。
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内部収益率の算出にはキャッシュフローが発生した度にその時点から期末までの収益率も考慮されます。
そのため投資期間中の運用資産の残高の変化もパフォーマンスに影響を及ぼすことになります。
単年度でパフォーマンスを語っても仕方がなく、それよりも背後の資金規模も考えてどうだったかが重要だと考えています。
例)
6万円の追加投資を2021年(上画像)に行う場合と、2024年(下)に後ずれさせた場合とではトータルリターンは同じだが、より早く資金をプラスで回収できたことになるので、内部収益率は高くなる。
個人投資家は自分の裁量で追加入金や出金と、そのタイミング決めていることから、内部収益率を使用するのが適切だと考えられます。
内部収益率が7%+インフレ率程度になるのが目指すべき平均点になります。
今後も内部収益率を使って、パフォーマンスを計測してまいります。
ところで
個人的な考えですが、資金規模が小さい若年層がグロース株に投資をしても、精神的負担に見合うだけのリターンが得られない気がするんです。
それよりも、規模が大きくなってからの運用で、ディフェンシブで安定的なリターンを出すことに努め、一定のパフォーマンスを目指した方がよっぽどリターンへの影響が大きいのではないか?と思うことがあります。
先のポートフォリオBの運用者は、スタートダッシュをどの時点まで続ければポートフォリオAを完全に引き離せるのか?その時まで市場は好調なのか?
若い時の大冒険で得た利益が、数十年後の1%のパフォーマンス差にも満たないような大したことのないリターンだったりするかも?
という具合。
昨日の記事で、1600ドルくらいがグロース株に割り当てる上限だ。
と書きました。でもそれが1年で倍になったからと言って、3200ドルじゃあさほど嬉しくない。
というか精神的負担に合ってないと思います。
打診買いをしてしまえば、後はあまり気にならないとも思いますが...
( 参考:研究ノート | 三井住友信託銀行株式会社:運用評価と収益率指標)
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昨日の記事です。
グロース株からはお金の匂いがプンプンと漂ってきます。