泡沫投資家ノディの米国株入門

インフレに勝ちたい

バリューVSグロースから身を引き、バリュー&モメンタムはどうだろうか?

市場が平常運転に戻ってきました。

一時ほど金利の話は聞こえなくなりましたが、マーケットの循環が次のステージに移ったのは間違いありません。

 

高配当株の戻りが悪い!と嘆き、グロース株への誘惑を感じている方も多いと思います。

 

グロース株とは

将来の業績成長が期待されるため、未来に対して割安であることを見込んで今買われている株を指します。

一部では期待が先行しすぎることで確実な死が待っていると見る勢力も。

www.ifinance.ne.jp

生活必需品株や電気通信株に投資している人から見ればグロース株は資本を食い尽くす豚で、いつか痛い目に遭うとされる株です。

(生活必需品や電気通信セクターがバリュー戦略となるのかは別として)バリュー株投資家は試されています。

 

バリュー株とは

企業が過去に稼ぎ出してきた利益に対して株価が安いとされる株を指します。

一部では割安に見えるのは、相応の理由があるから当然でロクなリスク調整済みリターンは得られないと見る勢力も。

www.ifinance.ne.jp

市場平均に明らかに劣後している株ないしはセクター。あるいは謎の指数に投資している人は「市場が間違っているのであって、過去に答えを見出せば自分が正しいはずだ。」と引き裂かれそうな思いを抱えていらっしゃるかもしれません。

間違っているのはどちらなのかはさておき、グロース株投資家の資産が昨年あたりから急速に増えているのは事実です。

バリュー株投資家を自称する人たちが最悪のタイミングで宗旨変えを起こさない事を願うばかりです。

 

↓↓ここから長い独り言です。↓↓

モメンタムは確実に存在する!(←個人の感想です)

グロース株、特に大型株はなかなか腰折れしません。

私が米国株に参入してから1年も経っていませんが、市場にはトレンドというものが明らかに存在して、それが思ったより長続きするという現象を何度も眺めてきました。

中期で(株価の)成績の良かった銘柄はその後の成績も良いというアノマリーが言われているみたいです。

モメンタムとは

今までパフォーマンスが良かった株はさらに良いパフォーマンスを出す傾向があること。

グロース株との違いは株価の上昇率に着目するため、ファンダメンタル分析を行わない事。

 

短期に急騰した銘柄はその後のパフォーマンスは悪化し、

中期で上がった銘柄はしばらく上昇が継続し、

長期で良かった銘柄は悪化する傾向にあるというもの。

 

高値買い、より高値売りを目指す「よりバカ理論」

行動ファイナンスが関係するため数理モデルが存在しない。

そのため効率的市場仮説の支持者はもちろん、バフェット氏はじめバリュー投資家からもメタクソに言われている。

 

投資家はリターンをある程度観測してから投資に踏み切る上、選好に個人差があるために上昇は想像より長く続くことになる傾向にあるようです。

 

例えばAmazon株に投資したいが躊躇していた投資家がいたとします。

ずっと買わない理由をあれこれ言ってきましたが、最新の決算と株価上昇を目撃したために、「Amazon株は業績に支えられたもので実は損をするリスクが低い」と判断し投資に踏み切るような行為です。

当初よりリスクが下がったように見える分、先行者よりリターンは確実に減っています。しかもどこで踏み切るかはその人次第です。

 

これはよりバカ理論です。もし、Amazon株が上がり始めたら機械的にポートフォリオに加えておくようにルールを決めたいたらどうだっただろうか?

株価それ自体が新規投資家を徐々に誘い込み、株価へのフィードバックをもたらしているような株に、早くからバカになって参入すれば、損をすることは無いのでは...?

 

シーゲル氏の『株式投資』でもモメンタムには触れられています。

中立な文体で書かれているため、一番参考になります。

ブラックマンデー前の金曜日に売りシグナルが発生。その日の午後の内に売り抜けられなければ月曜日に-22%の急落に押し流されただろう

とあるため油断は全くできません。

 

マルキール氏の『ウォール街のランダム・ウォーカー』ではシーゲル氏より攻撃的で、長期でみると平均回帰性がはたらくので超過リターンは得られない(市場は効率的なので手数料分無駄であるという事でしょう)としています。

・・・

ともかく、長期においてはあるべき水準に戻っていくであろう事は想像できますが、中期でモメンタムが見られるのも確かなようです。

次々に米国株村の住人がAmazonやハイテク株に傾斜していく光景を見るとそのように思えます。

ただ上昇がすごいだけなら金融株もあるのにあまり買付報告を聞きませんね。「理解できないものには投資しない」からでしょうか。

 

面白いのは市場平均インデックスが割高で時価総額の大きい順に買われる一方、割安株は少量しか買われませんのでモメンタムの仲間のようにも見えることです。モメンタム投資にとって市場平均インデックスはむしろ味方サイドで、どんどんETFで市場を歪めてくれという思いが湧き立ちます。

さらにバリュー投資に対しても、バリュー株、小型株の高リターン効果が市場参加者に周知されると、妥当な水準まで買われてしまう恐れがあるので割安さが損なわれかねませんが、モメンタムはみんなが気づいたところでより買われる一方なので優位性があるようにも感じます。

もちろん市場全体の雰囲気が高揚している時に限りますが。

 

ポートフォリオの一部で中期モメンタム投資を行い、また一部では平均回帰性に賭けた長期バリュー投資というのはどうだろうか?

ここ1週間ほどそんなことを考えています。

 

ただ、いつバスから降りるべきか私には判断できるとも思えませんので、モメンタム投資を安易に行うのは危険でしょう。

タイミングを読む力が完璧だという人は素直に底値で大量にSPXLを買った方がパフォーマンスは良いでしょう。

 

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ここで現在の私の個別株投資先と年初来パフォーマンスを見てみましょう。

ブラックロック(BLK)+5.62%

マイクロソフト(MSFT)+8.39%

バークシャー・ハサウェイ(BRK/B)+2.44%

JPモルガン・チェース(JPM)+7.27%

ロッキードマーチン(LMT)+11.72%

レイセオン(RTN)+15.27%

ノースロップ・グラマン(NOC)+14.16%

 

参考:S&P500(SPY)+1.70%

 

モメンタムみ高いですね。

防衛株はすでに急落から持ち直し、52週高値を更新しています。

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