横ばい_2019年5月の資産状況
連休中なので手短に資産状況の書き出しです。
MyTradeのグラフは連休中の更新無く、お休み中。
一覧
米金利の反発に合わせてなのか日本の不動産株が不調。それをカバーする米株。投資先はやっぱり米国株だけで良いんじゃないだろうか?
金利に意識を向けるために東京海上の端株に手を出し始めました。
米株周りではVEEVの買い戻しとFISVへの新規投資、TMOの押し目買いが主な行動。入金はほぼ途絶えており(今年に入ってから3万円だけ)、それどころか趣味のためにいくらかの出金すらありそうな状態です。限られた資金で何とかしようと余計な売買を誘発しているのでそれを抑えたいところです。
FISVのチャート
自分が買ったところが頂点になるなんて自惚れもいいところだ。と信じるに値するチャート。誰も話題にしていないところもポイント高い。(今含み損)
配当込のリターン推移です。余計な売買がこういうところに現れています。保有期間を長くできる株にめぐりあいたいですね。今一番長い株はLMTで1年半ほどです。
低水準のVIX、上方に向かうジャンク債。長期金利と株式益周りの比較。米ハイテク株の業績モメンタムの継続とやや弱めの投資家心理。
まだまだ強気です。セルインメイ?知りませんね?
非市場リスク直撃_2019年4月の資産状況
3月29日のNY市場終了後の資産状況です。
一覧
新興国株ポジションを解体して投じたボーイング株が事故後急落。その後新興国株が猛り狂うように上昇したのを指を加えて眺めるというクソ取引をかます。
ボーイングを売るほどの理由も無いためひとまず放置し、一段の下げがあるならノースロップ・グラマンを売って買い増しに動きます。(キャンセルが出たとはいえ受注残は未だ豊富、敵失を見たエアバスが生産増強の投資を行うとは思えない、中国メーカーは実績不足でリース会社が積極的に購入するような段階にないと思うので)
軍需株3社も失速感あり、PFはSPXに明確に劣後し始めました。しかし20年度国防予算の航空機・衛星関連の費用は増加しており、景気循環の波に呑まれるとも思えずこちらも保有継続。ただ、3社とも似たような動きしかしてくれないので、NOCかLMTのどちらかは手放してもいいかなと思い始めています。
余ったお金はマスターカードとサーモフィッシャーサイエンティフィック(TMO)に投じました。
チャートが素晴らしいTMO。わざわざMDTとか買っちゃう人の気が知れない。
XLNXとVEEVは振り落とされてしまったので、もう一度機会を窺っているところです。5G関連の半導体はジャンプではなくレジームチェンジだったのかな?とにかく握力トレーニングが欠かせません。
日本株では内需株に絞って投資をしています。金利低下、ドル安恩恵の不動産株の上昇が目立ちます。景気後退懸念があっても緩和によるキャップレートの下押しが期待でき、景気回復しても賃料上昇が狙える不動産株はこの局面だと買い向かいやすいように思えます。
パフォーマンス関係
ボーイングと権利確定日前日に急落したJESのダメージ大きく先月より後退。ジャンク債や優先株は平穏なのでまだまだ強気です。
欲しいカメラがあるので入金は冬の賞与以降ほとんど途絶えています。毎月積立を内外に宣言している人はすごい。
では新年度も張り切って参りましょう。
PFは10月高値を回復_2019年3月の資産状況
3月1日のNY市場引け後の資産状況です。
一覧と感想
2月からの違いは新興国にレバレッジをかけ始めたこと。(1.17倍)
中旬に一息ついたように見えてしまったOktaとアトラシアンを手放してCSXに変わったくらいです。
ここ数日で金利が再び上昇しており、株式全般、特に新興国に逆風なのが気がかりです。
VIXは15を割っており、チキンレースの様相です。
既存ポジションは決算日翌日の寄りで突撃したザイリンクスは淡々と上がっているが速度はあまり早くない。
クラウドとヘルスケアの両方が備わり最強に見えるVeevaはちょっと停滞気味。決算はそつなくこなした模様。
軍需株はロッキードとレイセオンが5ヶ月ぶりに含み益の領域に、なお資金効率。
ビクビクしながら建てた小さいポジションほどよく上がっておりとても悔しい。
CSXはこのまま停滞を続けるならMAかBAに変えるかも。
日本株ではジャパンエレベーターサービスが決算後10日続伸となりここから新高値を狙えるかどうか。
マージンプレッシャーが比較的低そうなディフェンシブ株としてJR東海株の積立を開始。
基本的には市場リスクをあまり抱えていない景気循環の外にある業種で、ROEが高く配当性向が低めで売上とBPSが右肩上がりの銘柄を選好していく方針です。
組入候補としてはHEICO、DG、RSG、ANTM、MTCH、Saas全般
日本株は仕事で関係する不動産・建設周辺のセクターとその他金融、陸運株を見ています。
パフォーマンス関係
半導体やクラウド、軍需関連は良くも悪くも市場とは違う動きをすることが多いのですが、全体としてポートフォリオは緩やかな回復基調にあります。
ドルベースでは10月の水準を回復。
結果だけ見れば10月から株の割合を引き下げたことが成功しました。
もし株式指数100%PFだったらまだマイナス圏にいた事でしょう。
リスク管理や市場に戻ってくるタイミングなど学ぶことも多かったので次に活かしていきます。
再来?2019年2月の資産状況
あけましておめでとうございます。
2019年最初の投稿です。仕事の都合で1日遅れですが、月初の資産の書き出しです。
myTradeの画面は円貨決済をすると表示が乱れるらしく、今回は無しとしました。
1月に行った事はTZAと日経ダブルインバから早々に手を引き、ロング転換。ただし市場リスクを抱える事は得策ではないと判断し、米株指数には戻らず、景気循環と業績に相関の無さそうなモメンタムのある個別株の買付を実施。将来が常にピカピカに見えるSaaSと5G関連はあまり夢を求めすぎずに出口を意識しながらの保有です。ザイリンクスは決算後の暴騰...の翌日の寄りで突撃!これで間に合ったかどうかはこれから判明します。
この出来高が岩盤なのか断崖絶壁のヘリなのか
日本の不動産事業会社はドル安と米金利低下に耐性があるのではないかと考え割合を引き上げました。次の景気サイクルではシクリカルど真ん中のオープンハウスとか買ってみたいですね。
日本個別株としてはジャパンエレベーターサービスホールディングス(JESHD)を新規買い。来週決算です。
独立系のエレベーター保守サービス会社はシンドラー社の事故以来風当たりが強いですが、JESHDは東証一部上場効果による信頼感の向上に伴い、売上の一段の成長が見込まれる一方、エレベーターの保守点検は景気循環に関係なく続けなくてはいけない(エレベーターは1年に1回有資格者による検査と行政への報告義務があり、外部の人間に健全性が見られる上、ロープのような部品は動かすだけで勝手に摩耗していきます)ことから、現在のような市場リスクを抱えたくない投資家のニーズを満たしていると思い保有。新設市場に参入していないので営業利益率は同業のフジテックの倍は堅い。インクジェットプリンターの互換インクメーカーが上場しているイメージ。
軍需株はいつもどおりですね。
もしも長期的に売上高が横ばいならPERは1/期待リターンに落ち着くはずで、仮に無リスク資産のリターンを3%、リスクプレミアムを7%とすればPER=1/(0.03+0.07)=10。
GFC後の民主党政権下の数値もこれくらいです。今後の見通しとしては、利益が3割上昇して株価がそのままか、利益が3割落ちるかのどちらかでしょうか。
航空・防衛セクター内部ではモメンタムが継続or復活している銘柄もあり、投資先の多様化を検討したいところです。
エアロジェット・ロケットダイン
トランスダイム
ハイコ
累積リターンはまだ赤。
1月の現金を含めた内部収益率は年率で89%と昨年1月以来の高さとなりました。嫌な予感しかしません。
2019年もよろしくお願い申し上げます。
2018年お疲れ様でした。年末の資産状況と総括と来年の抱負
NY市場は31日にも取引があるので、厳密には年末ではありませんが、大して変わらないだろうと思うのでここで締めます。
↑東証で行われた大納会の様子。
楽観的な参加者が多いのか見学者も多く、盛況でした。
今月の集計から生活防衛資金と端株でちびちび集めていた日本株も含めた総額としており、これ以上は何も出てきません。急落した瞬間、突然どこからともなく現れた大金を投入することもありません。これと月々の給料の余りが手札の全てです。
myTradeはクリスマスに口座を登録・連携したばかりで表示がおかしいですが、2週間経てばちゃんとしたグラフになるはずです。
ポートフォリオの状況としては、米小型株売り・日本株売り・新興国株買いというもので、ドル安に賭けています。
買い持ちを貫くと決めた軍需銘柄の買いポジションも存在しますが、どちらかと言えば指数が下がると資産は増える状態に置いています。
先月まで持っていたVTIは株式ウェイトの調整役として役目を果たしサヨナラ、医療保険のアンセムはオバマケア違憲判決の後売却し、一部をボーイングに切り替えました。指数が右肩下がり基調なのでモメンタムが途絶えた個別銘柄は用済みです。ボーイングは軍需銘柄として扱い、買い持ちします。
↓ドルインデックスとEUR/USD
損益率は先月末時点から改善。
2018年の内部収益率は配当込みで-11.54%
主要インデックスと比較するとVEA以上VT以下ということで、米株のアンダーウェイトが祟った1年となりました。でも、これからも米株のアンダーウェイトは辞めない。むしろショートしている。
年足のローソク足です。ご査収ください。
入出金を考慮していないので何の意味もありません。
総括
2018年は金融政策に起因する相場の変節を観察することができました。一部セクターでは減収やマージンの悪化も見られ、神経質な動きを続けています。
過去の本や記録には当然ながらアメリカの量的緩和の巻き戻しで何が起きたのかは書いていないので来年も目が離せません。市場に敬意を払い、しっかりと一喜一憂しながら過ごしていきたいと思います。
個人的な投資方針の面では、年後半から足元のVIXを使ってポートフォリオのリスク配分を動的に変化させる戦略を確立したことが大きかったです。
年初、1桁だったVIXが現在は30近く。もしも静的な60/40や株式100%戦略を年初から維持しているのだとしたら、リスク許容度が変わっているか、1月の絶頂期の運用が合理的なリスク許容度から見て保守的過ぎたかのどちらかです。
投資のタイミングは正確には分かりませんが、平均分散アプローチ、ケリールール、どれを取ってもリスクは危険資産の保有にマイナスでしかなく、そしてボラティリティはGARCHによれば継続することが示唆されています。
現在の私の運用方針ではリスク許容度(計算で使っているのはリスク回避度:λ)を固定化し、推定に誤差の大きい期待リターンも固定化し、VIXのみを使って最適なリスク資産比率を求め、リバランスを行っています。
でも、求めた比率を維持してじっと待つ事はあまりせず、相場観に従って(市場に逆らうとは言ってない)中身は結構入れ替えを行ったり、ベアETFも活用しているのでリスク予算配分の考えに近いかもしれません。
(リスク・バジェット(リスク予算)(1) - ニッセイ基礎研究所
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=35643?site=nli)
みんなが「この程度の下落でいちいち売るなんて...」と言っている時にリスク・パリティファンドと一緒のタイミングで機械的にさっさと売ってしまう。換金に応じてくれた逆張り投資家に保険料をしっかりと支払った上で。
そのような順張り戦略が基本です。今はVIXの低下を待っている状態です。
GPIFのような巨大ファンドの運用にフルインベストメント制約とレバレッジ制約が存在する限りにおいて、リスクベースの戦略は有効に働くと信仰しています。手数料と税金の面で不利なのは確かですが、リスク管理の方がリターンの追求よりも大事だと思っているのでリバランスを優先しています。
今年読んだ本ではアンドリュー・アングの『資産運用の本質 ファクター投資への体系的アプローチ』が一番勉強になりました。あとは、ウィリアム・シャープの『投資家と市場』も良かったです。
来年は企業価値分析とか統計の知識を深めていけたら良いなと思います。
日本株への再挑戦
来年以降、端株を使って日本株にもう一度挑戦しようと思います。キーエンスとか、ファナックとか東京エレクトロンとか任天堂とか。日本株は単元株数が100株に統一されたとはいえ、ひと銘柄に数十万~百万も必要なのは相変わらず。
私のように少額しか用意できない人が単元株にこだわると、みずほFGやJXTGや三井物産、日産自動車のようなバリュートラップ常連の手頃な値段の株に手を出してしまいやすい。その結果、日経平均と比べて大して上がらないのに下げるときは律儀に付き合うという惨事を数年おきに直撃する羽目になる。
端株投資でこの悲劇を回避できないだろうか?
そう思い、米株のように数万円ずつちびちびと買っていくスタイルで向き合おうと考えています。
そのうち別の記事で触れていきたいです。
ポートフォリオの中に、住友不動産と三菱地所が既に居ますが、これは仕事のモチベーションを上げるための政策保有です。給料を頂戴しながら投資先の資産のバリューアップも手伝えるって最高じゃないですか?
一般的な事を言えば...三菱地所は2012年12月のアベノミクス前夜の水準まで株価が戻っています。BPSが当時より4割も増えているのにも関わらず。(893円→1253円)
BPSの増加といっても、知識と技術とプラットフォームが収益源になる時代なので、ハイテク産業やら電機メーカーや自動車業界で純資産が増えたとしても何も魅力を感じませんが、不動産ならどうか?資本そのものが収益を生むのでひたすらバランスシートを拡大してくれていればそれで良いのでは?等々考えられます。最悪BPSの増加率が定期預金を上回ってくれさえすれば、株価などどうでも良いくらいの気分で投資しています。
特損と減配がセットの業界であり、金融危機の際は借り換え不安なども取り沙汰されるかもしれませんが、バイ・アンド・ホールドを貫こうと思います。
資産クラスとしての不動産はREITも候補です。しかしながら不動産事業会社株とREITは相関性が十分高いこと、純資産の蓄積が制度設計上REITにはあまり無いこと、大手不動産事業会社が持つ相対的に強いリーシング力とブランドによる賃料の上乗せ効果が期待できること、海外資産からの収益の有無などから判断し、REITではなく、総合ディベロッパーの2社に投資しています。
三井不は今回の景気サイクルでは攻めすぎかな?と思い見送っています。
見通しと抱負
まず、当面のあいだアメリカの量的引き締めは継続で、利上げすら止まっていないのでリスク資産は債券含めて非常に分が悪いです。債権者である中国と喧嘩している状況で、減税の穴埋めのための起債もあり、金利の上昇、インフレ高進懸念を背景に債券の需給環境は株からの逃避を除けば10月から変わっていないように思えます。
CAPMが示唆するのは均衡なので、急落前の株価に織り込まれていたはずの、企業利益の成長率見通しが正しくても、マクロの懸念が実際に改善されなければ、株価も戻らないかもしれません。
景気敏感株の多い日本では、転職ブームや働き方改革の動きが顕著です。水曜日はノー残業デーの企業が多いのか5時台なのに電車が混んでいます。景気が冷え込み、明日の仕事と給料が途絶えるような事態を誰も想定していないように見えます。 駅ナカの食品売場も活況で、なんだかんだ言ってみんな沢山消費しているように感じます。これ以上の業績向上を販管費の増加を抑えながら実現できるでしょうか?
これ以上無いほど消費や設備投資が好調なら、一体誰が今から株を買ってやろうかと思うでしょうか?
誰も居ないかもしれない...居たとしたらばかなんじゃないだろうか?
...という見通しに立ちつつも、リスクプレミアムの提供があればそれなりに資産を組み入れておくのは悪くないと思います。予想はだいたい外れるものです。ただしリターンを削り取るボラティリティの水準には注意が必要です。
長期投資は短期・一括でも正しいと思えるポートフォリオの策定と定期的な見直しからスタートなのだと改めて意識して相場に向き合います。そして、リスク予算と金融政策と企業業績を注視しながら、株式・債券・無リスク資産(金とTIPSを含む)のバランスを適切に保ちながら来年を乗り切ろうと思います。
たとえ最終的には年5,6%のリターンが狙えるとしても、短期的に資金が半分になるような運用を良しとするのは辞めます。リスク管理超大事。
あと、お金のかかる趣味と投資の両立を目指していきたいです。これまでは余ったお金は全部証券口座に入れてきましたから。
↓特にこれが欲しい
では、よいお年を!
【勉強メモ】残存年数別の債券投資戦略3つの型
リスク資産としての名目債券についてのメモ
イールドカーブの変化には傾きが大きくなるスティープ化、小さくなるフラット化、そして全体的に移動するパラレル・シフトがある。
BEIぶん割り引かれる長期債の方がリターンは良いが、リスクとのトレードオフは避けられない。
TIPSは債券と現金の間にある資産と言えよう。アンドリュー・アング氏は『資産運用の本質 ファクター投資への体系的アプローチ』でTIPSはインフレヘッジとしては不十分としている。(代わり勧めているのは短期債だ)
債券投資は生債券の保有か、ETFを通じたものが考えられる。
生債券の運用戦略として、
市場ウェイトで保有するパッシブ戦略は株式に比べて非効率性が高いとも言われるが、自分から見たアルファは他人から見れば単なる裁定機会であり、裁定できないような制約が大人たちに無ければ継続するアノマリーたり得ない。
金利の変化を予想できる人はデュレーション戦略が良い。
金利が上がると踏んだ人はベンチマークよりもデュレーションを短く、下がると考えた人は長くすると超過リターン(実質リターンではなくベンチマークを超えるという意味で)を得る。
残存期間の配分に着目した戦略を並べるとおおよそ以下の3つが目につく。
・バーベル(ダンベル)戦略
・ブレット(弾丸)戦略
・ラダー(梯子)戦略
横軸に残存年数、縦軸に保有額を示した棒グラフを描いたとき、似ている形状からそれぞれ名前がつけられている。
バーベル型は短期債と長期債への集中投資を行う。
ブレット型は一定の年限に集中投資を行う。
スティープ化にはブレット型が有利に、フラット化にはバーベル型が有利だそう。(もちろん今後の変化の話であって、今がフラットだからバーベル型が有利だという事ではないだろう)
ラダー戦略は短期、中期、長期債に均等に割振る。棒グラフの並んだ棒が横倒しにした梯子に見えるのでこの名前。金利変動リスクは他の2戦略よりも低くなる傾向にある。
生債券は日本の証券会社でも買えるものもあるが相対取引であるし、実際としてはETFでの投資が主流だと思う。
債券ETFの残存年数を並べると以下のようになる。
BND
VGIT
IEF
一つのグラフにまとめるほどの気力がなかったので、全部の棒を横に重ねたい物好きはバンガードとブラックロックのHPからスプレッドシートをダウンロードだ。
余談。ノーフォークサザン鉄道の100年債なるものがあるようだ。
ポートフォリオの一部に債券の追加を検討する場合、知らず知らず余計なリスクを背負ってはいないだろうか?
長期債は金利上昇で値下がりするが、金利上昇は株にもマイナスに働くことは今年になって嫌というほど認識させられた。同じファクターでビンタを2回食らう事態は避けたい。
では更なる金利低下による値上がりが良いのかと言うと、インカムの低下と将来の金利上昇リスクの蓄積が起こり、リターンに対してリスクが見合わなくなるのでやはり良くない。
ならばインカムの上昇を求めて短期債への集中投資が良いか、あるいはIEF+BNDとかにして擬似的なラダー戦略を取るか?
ひとくちに債券といっても奥深い世界があって、勉強が足りないと気付かされる。
もちろんリスクの調整は無リスク資産で行うべきであろう。
沈没する我がポートフォリオ。資産状況と内部収益率_2018年12月月初
すっかり更新をサボってしまいましたが、相場はお構いなしに動いていきます。
2018年12月の運用状況書き出しです。
内容としては、米大型株、新興国株の買い。米小型株の売りというもので、往復ビンタを食らいそうになっている状況です。
TZAはラッセル2000のベア型ETFです。
・小型株は2月の調整で真っ先に回復した小型株は今回は一番早く下落を始め、戻りも弱い。
・大型人気株に最後の資金が集中するならそれで良し。
・下落への順張り
・空売りしたときのメンタルを確認したかった。
等々を考えて投資実行。
...したものの、実際にベア型の商品を手にするとまあメンタルが試されます。やっぱり株価は上がって欲しいものなので、価格の下落と上昇を取り逃する恐れと合わさり余計な売買への誘惑を感じます。
ポートフォリオ全体で見るとベータが消えていても個別には真っ赤ですし。
でも、下落本番前に演習ができて良かったのかなと思っています。
(つまり本番では強固な負のモメンタムが無い限り空売りしないということ)
舞台となっているラッセル2000がこんな感じ。
それを逆転したTZAはこう。
因みに2015年のチャイナ・ショックからトランプラリーまでの動きはこうでした。
個別銘柄としては、例えばMSFTの予想PEがKOを下回るなど、成長率を考えたら相対的に安いものも出てきており(FBとかは見ない方向で)、そろそろ買い戻しを考える時期かなと思います。(SPXSを持っている人がFANGを買うのは頭おかしいけど、TZAなら大型株の保有と矛盾しない。)
買い戻しですが、前々回の記事で書いたような、株式割合をインプライド・ボラティリティを使い、リスクベースでPFを管理するような考えに最近染まってきているため、買い戻し割合の上限としては80%近辺を考えています。
{0.08/(3x0.18^2)}=0.82
VIXが15%を下回るようなオーバーシュートを待っている状況です。
機動的に割合を変えていくので一番上の一覧表も簡素なレイアウトに変えました。
10月以降の結果からすれば、まんまと逆張り投資家にお金を移転させただけになりそうです。
しかし、喜んで保険料を支払って一時的に換金した順張り側の人と、リスクを進んで受け入れる代わりに保険料を回収する逆張り側の人に別れたというだけでどちらが賢いというような話にはならないはずです。
逆張り側は平時で保険料を徴収できる。
順張り側は下がりすぎるか上がりすぎたときに利益を得る。
後者の考え方の方が私の選好に近いのでそうしているのです。
内部収益率です。来月から1年間の棒が追加されます。入出金の影響を補正した収益率です。
累積リターンです。単純に突っ込んだお金と時価の比較です。
消費が嵩み、少し前から入金が止まっています。来年はガチって突っ込みたいところ。
ーーー
利上げを本当に止めるなら円高ドル安。やっぱり上げていくなら株安債券安となかなか難しい局面。量的引き締めは利上げが止まっても続くとしたら有望なのは日経のダブルインバースとか新興国株あたりか?
新興国株は米国の金利政策に明確な相関が無いのと、過去のインフレベータが1なのが魅力です。
日経のショートは東証にしか無いので一部円転も考えています。
あと、生活防衛費なるものもPFの現金ポジションとして管理すべきだと頭の中で決着がついたため、来年からの状況報告からは、元生活防衛費を含めたすべての余剰資金を追加した状態で円建て資産をドル換算した数字を載せるつもりです。換算するのは面倒ですが、今年のデータと連続させたいので。
現時点では全部で4万ドルくらいですかね。
それにつけても金の欲しさよ。
ポエマー化するにはまだ早い_2018年11月の資産状況と内部収益率
少し反転するとVIXが下がってきたという市場の声が聞こえるような気がしますが、VXNはまだまだ高いんですねぇ
震源地のハイテク株が落ち着いてくれないと身動きしようがありません。
月初の資産状況書き出しです。
生活防衛資金除く、証券口座内のお金は3万5924ドル
現金・MMF比率は48.5%
傍から見ると狼狽売りしているだけのように見えますが、これは足元のVIXを使って平均分散アプローチを逆算した結果の最適ウェイトなのであって、なにもおかしいことはありません。
とにかく機械的なリバランスを心がけます。
VIXが戻ってくるまでは暇なのでラッセル2000をショートして遊んだりしましたけど。
航空宇宙・防衛企業は宣言通りバイ・アンド・ホールドを貫くつもりです。
累積リターンです。ひどい
内部収益率です。これもひどい。
主要なETFと年率平均リターンを比べてみましょう。
VTI :+2.7%
VT :-5.2%
EWJ :-9.2%
MyPF:-10.98%
VEA :-11.9%
VWO :-18.7%
今年も残すところ2ヶ月。張り切って気絶しましょう。
自分の実際のポジションからリスク許容度を診断する
今回はリスク許容度について思ったことを書きたいと思います。
詳細は省きますが、対数関数の効用曲線を持つ投資家の、効用が最大となるリスク資産の割合は以下の式で求められます。
リスク資産比率=(1/リスク回避度)x{(期待リターン-無リスク金利or借入金利)/標準偏差^2}
リスク回避度が高い(低い)とは、リスク許容度が低い(高い)ことを示します。
例えば私の急落前のリスク資産比率は生活防衛資金も含めると、80%でした。
これに急落前のVIXの上値(だいたい15%)やら、株式の期待リターン(6%)を入れてみます。
0.8=(1/リスク回避度)x(0.06/0.15^2)
これをリスク回避度について解くと3という数字が出てきました。
このように、自分の実際の行動(ポジション)を使って、選好を推定することを顕示選好と言うみたいです。
「持ち株が20%下がったらどうするか」のような証券会社の質問に対して、どのように答えたか?ではなく、実際に起きた時の自分の行動を見たほうが正確だろうというのは当たり前の話ですね。
研究ではリスク回避度は2から4の間に収まる人が多いそうです。私は見事ど真ん中。他人よりリスクに特別鈍感というわけでは無さそうです。
では、これを現在の状況にあてはめるとどうなるでしょうか?
上の式で求めたリスク回避度を使って、リスク資産比率を逆算します。
リスク資産のリターンのハードルレートは実質で年8%とします。他人がどうとか、過去平均がどうとかではなく、レバレッジを掛けてでもこれくらいのリターンを私は資産運用に要求しているというもので、正解はありません。
また、足元のVIXは24%です。
リスク資産比率=(1/3)x(0.08/0.25^2)=0.46
リスク資産比率は46%が最適解という数字が出てきました。切りよく50%といったところでしょうか。
これが、現在のボラティリティにおける、私のリスク許容度いっぱいのリスク資産の割合です。
内省的なリスク回避度を数字で規定してやることで、機械的なリバランスが行いやすくなります。
10/11の記事で、市場が荒れているけど乗り切る。という趣旨の内容を書きましたが、バイ・アンド・ホールドで乗り切るとは書いてない...
...ということで、11日の取引開始後もVIXが下がらない事を確認した後、上記の計算をぱぱっと行って、現金比率を50%まで引き上げました。
これが記事を上げてからたった3時間後のこと。
現在では生活防衛資金を含め、このような配分になっています。ただし年金と確定拠出年金は入っていません。
リスク許容度を守って投資しましょう。と、よく言われます。
今回急落したその日のうちに株を慌てて売った訳ですが、事前と事後でリスク回避度は全く変わっていません。変わったのは市場のボラティリティの方です。
よって、リスク許容度を超えた危険な投資は全く行っていないと真顔で断言できます。狼狽売りだっせー。のような煽りも全く効きません。
今後はVIXが下がってきたら、淡々と株式割合を戻していく、あるいはVIXがさらに上昇したら株を追加で手放していく方針です。
VIXを気にしながら いちいち取引していたら税金や手数料が嵩む。というのはごもっともですが、私はリターンの追求よりもリスクを管理する方を重要視する。というスタンスです。
市場が荒れている時は記事を上げる使命感に駆られる。_【不定期報告】10月11日のポートフォリオ
金利上昇に端を発し、ボラティリティが上昇傾向です。VIXが20未満(NASDAQ100版VIXのVXNは25程度)なので高いとまでは言えませんが、退場寸前のガクブル無言野郎みたいに思われるのはイヤなので、市場が荒れているときは記事を書く意欲が高まります。
今月はじめのPFです。
証券口座内の現金比率は0.28%でした。
10日深夜時点で以下のように変化しました。
証券口座内の現金比率は約26%
具体的にはインデックスは放置、軍需株、医療保険のアンセムも放置、テック系(MSFT、V、ADBE)を全処分様子見。
含み損だらけのひどいポートフォリオと化しました。
金利が上がっている以上、生活必需品や公益には手を出しづらく、かといって金融株は動きが見えない。ひとまずは静観といったところです。
ボーイングやアンセム、ETFならDGSなんかに秋波を送りつつ、乗り切ろうと思います。
ーーーーーー
ここまで書いたのが10日の深夜。
朝起きたら全面安。
おかわり頂戴しました。
VIXは22.96
VXNは27.53
まで上昇。
Amazon、Visaあたりがどこまで下がるか、注目しています。
もはや投資先は米国株だけで良い_2018年10月の資産状況と内部収益率
資産状況の書き出しです。
いわゆる生活防衛費としての現金ポジションを含めない数字です。
ごちゃごちゃしてきました。スッキリさせたい欲にかられます。
ドル建て資産は3万9114ドル
マイクロソフト、アドビ、ロッキード・マーチンが主役です。
年初来の累積リターンの推移です。まだ突っ込んだ額に対してマイナスの状況は変わらず。ポートフォリオの2割を充てている新興国株、冴えない米国除く先進国株が足を引っ張っています。依然好調なのは、米国株。投資先は米国株だけで良いという状況に。
年初来の年率平均リターンです。定期預金の複利運用利回りに相当します。内部収益率(IRR)なので入出金の影響を補正した利回りとなっています。トータルリターンの比較を容易に行う事ができます。
年初来のMyポートフォリオはVXUS以上、VT未満という事で、米国株比率の少なさがインデックスへの劣後ぶん、という推測ができます。
経時変化する資産額の影響を排除して利回りを比較したい場合は、入出金の影響を排除した、修正ディーツ法が好ましいです。
最後に投資部門別の一覧です。
リーマンショック大したこと無かった仮説
およそ10年前に世界金融危機が発生しました。
発生というよりも、積み上がったリスクが顕在化した。といった方が正しい気がしますれども、それは別の話。
IMFは1800年以降の米国のデータと1980年以降の世界のデータを公開しています。
(リンク:https://www.imf.org/external/datamapper/datasets)
上記ページを見ると100年に1度と呼ばれた金融危機でも世界の実質GDP成長率はマイナスになっておらず、全世界で一斉に不況に突入していった訳では無い事を示しています。
日本でもリーマンショックと東日本の震災を挟んだ時期には、電機メーカー中心に競争力が落ちていき、3年に渡る不景気を経験したように感じますが、ドル建てにおけるMSCIジャパン指数は2009年3月にグローバル株式と全く同じタイミングで反転を始めています。
リーマンショックはイベントとしては象徴的で、実際に金融システムの一大危機であったのは確かですが、世界の人々の消費に深刻な落ち込みがあった訳ではなかったようです。
これが『リーマンショック(は世界の実質GDP成長のトレンドをへし折るような経済危機ではなく、単にごく一部の上がりすぎた資産価格が適正値まで調整しただけで実際は)大したこと無かった仮説』です。私が勝手に言ってるだけですが。
もちろん、金融当局の中の人が必死にシステムを維持しようと奔走し、新しい規制が作られた結果、不況に陥らなかったという側面もあるのでしょうけれども、それが偶然だったのか必然だったのかを考える必要はあると思います。
GFCが短いタームの出来事に過ぎず、長いタームの潜在リスクは依然として積み上がっている最中なのかどうか?そういう感じです。
某国の債券市場とか見ると結構怖くなりますよね。
難しい事は後世の学者に任せるとして、この記事で言いたいのは、深刻な消費の落ち込みを伴う世界同時不況を体験した投資家は、少なくとも現役では誰も居ないだろうという事です。
「あの」リーマンショックを耐え抜いた投資家が、次々に押し黙って退場していくような長期株安局面が起きても不思議ではない(1929年には実際にそれが発生し、回復するのは世界大戦後まで待つ必要があった)という事を肝に命じておきたいと思います。
特に、2008年と違って現在は沢山の人がSNSを活用して情報を発信したり、収集しています。
有名な古参投資家が「ここで買える人だけが大金持ちに!」と善意で発信した結果、当人含めて全員音信不通!ドンッ!なんてことにならないように、自分の責任と判断で行動するように気をつけてまいりましょう。このブログでも暴落時にはきっと面白いポエムが見られると思います。
補足として、過去のGDPショックをいくつか並べておきます。
ロシア帝国:第一次大戦~革命の期間中71%下落
アメリカ :1921年に16%下落
ドイツ:1945年に41%
イギリス:1945年に17%
ソビエトロシア:第二次大戦中に58%
日本:第二次大戦中に50%
※数字は全て『資産運用の本質』から引用した。
関連記事です。
株式リターンの源泉はGDP成長ではなく、市場リスクではありますが、ゼロ成長になる過程で市場平均の予想PERは10くらいまで下がると思われます。(要求リターン10%として)
売上が自己成長しないベータ1以上の大型株はもっと酷いことになるでしょう。
【日記】生活必需品セクター主要銘柄のPBRとROEを並べてみる
ADR含む米国上場生活必需品セクターの主要銘柄のPBRとROEを並べてみることにする。
数値は先週末時点におけるfinvizのページから拝借した。
対象はバンガードの生活必需品ETF VDCのトップ30銘柄+BTI、UL、BUD。
特別ゲストとしてアップルのデータも掲載。
※債務超過の企業は数値が出せないのでグラフにも載せていないことに注意
ご存知の通り、ROEは株主資本あたり純利益で、PBRは株式時価と株主資本の比率である。配当や自社株買いによって株主資本を圧縮すると両者は上昇する関係にある。
当然の結果としてROEとPBRには正の相関があるはずだ。
だがそう見えない株も見受けられる。注目するべきなのはこいつらだろう。水色の線で囲ったあたりだ。
左上隅はエラーにしか見えないので無視するとして、近似線の上側にある株は他の株よりROEが高めだが、PBRがそこまで高くない。逆に下側にいる株はROEが低いのにPBRは高い。 これが今後どう動くだろうか?あるいはこのままなのか?
サンプルが少ないとか、誤差の範囲だとか言い出したらそれでおしまいだけれど、こういうのを考えるのはとても楽しい。
いくつかの銘柄のティッカーシンボルを追加。赤い近似線はBTIを除いたものだ。
まず飲料系3社は軒並みROEに比べてPBRが高く、割高に感じる。もちろん、飲料事業は安定さ故に割引率が低く、余計なリスクはボトラーに丸投げしているため多額の自己資本など不要であるし、将来のROEを高めるため今期の利益を圧縮して先行投資(会計上の償却だけではなくマーケティング費用等も含めて)していることも考えられる。
マーケットが決めた株価は長期の利益を概ね織り込んでいるので、これらが割高だとする直感は間違っている可能性が高い。
だが、あえてどう動くか予想をぶち上げてみよう
①ROEの水準をそのままにPBRが低くなる。(近似線に向かってグラフを左に移動)
②PBRは変わらず、ROEが高まっていく。(同、上に移動)
③ROEとPBRの関係は変わらず、簿価成長に伴って株価が上がるか、配当込みリターンが上昇する。(傾きが変わらずに右上に移動)
④変化なし
のいずれか、私は①か②のシナリオだと思う。つまりこれ以上時価が上がらない方向だ。1年後の答え合わせに期待したい。
次に注目するのはアルトリアとケロッグ。これらはROEに比べてPBRが低めであり、割安感がある。もちろん、タバコ需要やシリアル食品需要の減退が懸念されている結果として割引率が高く、実際に長期リスクにさらされている可能性も考えられる。こちらもコカ・コーラ同様、マーケットは偉大だった。という結論に終わるのかもしれない。ただ、先の飲料系と比べてケロッグやアルトリアの方が魅力的に感じるのは確か。直近の株価を見るとケロッグはグラフを右に移動しているように感じる。
仮に生活必需品セクターの大型個別株を買うとするならば、ケロッグやアルトリア、あとクローガーを取りに行きたい。ただしケロッグとアルトリアはPER10未満であることが条件だ。どのみち余力が無いからおそらく買うことは無いだろう。
こちらもしばらくしたら答え合わせを行いたい。
この記事を書いていると、成熟株の現在のバリュエーションから将来の値動きを予測することが容易なものではなく、主観的なストーリーに頼らざるを得ない事をまざまざと思い知らされる。もちろんインデックス投資が暇すぎるからこんな事をやっているのである。
そして憶測と妄想を羅列した結果、自然とですます口調が封殺され、なんだか上から目線な雰囲気になってしまったことをここで詫びておく。
〇〇株が上がると思います。
なんてわざわざ丁寧に言う意味をこれっぽっちも見出せなかったんだ。
「あなた、〇ぬと思います。」のような弱い語調の占い師の言葉を、少しでも信じて行動してみようと思うだろうか?
最後に、フィリップ・モリスのようにROEが正常に出せなかった企業のことも考えてROI(投資利益率)も掲載する。データは同じくfinvizから。
ROIは(EBIT/投下資本)で、本来は分子がNOPAT(税引後営業利益)となるROIC(NOPAT/投下資本)の方がバリュエーションを見る際には適切だと思うが、finvizにデータが見当たらなかったので仕方なく。ADRも含んでいることを考えれば税引前の数字であるROIの方が比較分析として案外良いのかもしれない。
債権者の投下資本も含めた事業資産が生み出す将来キャッシュフローを、加重平均資本コストで割り引いた後、債権者の取り分である負債価値を差っ引けば株式価値が出てくる。株価は理屈の上ではそのようにして決定されている。株主資本がマイナスとなっている企業もこの方法を使うことが可能だ。
この記事に出てきた株の中で一番魅力的なのはアップルであろう。近似線にほど近く、何のパズルも存在せず、利益と株価のアンマッチなぞ起きそうにない。
ところで最近の私の投資はPBRやPER、配当利回りといった倍率の変化をアテにするといった願望を捨てている。今ではPERの現状維持を星に願いながら、EPSの成長を素直に追いかけたいと考えるような精神状態となった。
結果、自然とグロース株の保有が多くなってしまっている。ブラックロックにも先週別れを告げた。このあたりの心境はその内個別の記事にしようと思う。
米国株インデックスはVTIとVOOどっちが良いか?【全米株式vsS&P500】
VTI(米国トータル・マーケット・インデックス)
https://investor.vanguard.com/etf/profile/VTI
VOO(S&P500)
https://investor.vanguard.com/etf/profile/VOO
上の2つのETFでどちらが良いか?という問題は無リスク資産の割合をどうするか?という事に比べれば些末な問題に過ぎないのですが、本ブログでの立場を明確にしておきます。
私のポートフォリオはVTIを採用しており、VOOやIVV、SPYの購入は検討していません。
そもそもインデックス投資とは、マーケットリスクプレミアムを獲得するためのものであり、そのためには市場で入手可能な全ての証券を含む、市場ポートフォリオを保有する必要があります。
株式時価は将来配当の割引後現在価値です。また『みんなの意見は案外正しい』ので株価は実際の内在価値にそれなりに近いものでしょう。もし乖離していると判断され、情報及び取引コストを上回るリターンが期待できる場合は、自分を含めた市場の誰かがウェイトを高めるので是正されるはずです。売買が均衡しているので、マーケット自体は時価総額加重ポートフォリオのバイ・アンド・ホールドをしています。
- 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子
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株価=将来配当の総和と、手元の現金を交換することにどんな経済的価値があるのか?
株式投資家はリスク資産を引き受ける代わりに割引率を要求してリターンを得ます。市場全体がどれくらいのリスク回避度を持っているかで割引率は決まるため、期待リターンの源泉は市場リスクという結果に落ち着きます。
マーケット全体の株式を時価総額加重でリスク許容度の範囲内で目一杯保有することで、期待リターンを最大化させることができます。市場ポートフォリオと異なる比率で資産を保有すると非市場リスクが追加されますが、それは期待リターンの上昇をもたらさないということになっています。
VTI、VOOどちらが良いか問題の私なりの答えは、同じ時価総額加重インデックスであっても、組入銘柄数が3000社ほど多いVTIの方が、より市場ポートフォリオに近く、インデックス投資の原理原則に従えばVTIへの投資が正しい。というものです。
上の考えが私の頭の中にあるため、VTIを選択しています。
仮にVOOを選択するならば、「なぜ大型株500社に限定しなければならないのか?」という疑問に答えられないとダメだ。という考え方です。配当利回りが高いとかボラティリティが低いとかセクター比率などが判断材料でしょう。
もちろん、S&P500という指数に象徴的な意味を見出し、経費率の低いVOOやIVVを、資産規模でSPYを選ぶという人もいらっしゃるでしょうし、IWMやIJRを使って比率を調整しつつ小型株にアクセスしている人や、取引コストを考慮してVTだけで完結する国際分散ポートフォリオにしている人もいらっしゃるかもしれません。最終的には個人の裁量です。
しかしVTI、VOOの違いは小さく、時間を掛けて悩むのは勿体無いと思います。ただし選んだ根拠はぱっと言えた方が良いでしょう。数年後リターンの差が出てきてしまった時、自身を納得させられるからです。
やっぱりあっちにしておけば良かった...。
などと思わず、結果があまり良くなくても、当時の判断は正しかったと確信できるようにしたいですね。
まあ、どちらを選んだとしても、そうそうひどい結果にはならないでしょうから、リターンを左右する無リスク資産の割合をどうするべきか、自身のリスク許容度に考えを巡らせた方がずっと良いと思います。
可愛そうな新興国株、仲間に加わる某ヘルスケア株_2018年9月の資産状況と内部収益率
月に一度の資産の書き出しです。
8月31日のNY市場引け後の数字です。
ドル建て資産は3万8606ドル
マイクロソフトが+30%台に乗ってくれました。
が、全体的に沈下傾向にあるように感じます。
先週ポートフォリオに医療保険株のアンセムを追加しました。
よく話題になる主要なヘルスケア株の中で過去1年パフォーマンスが比較的良いアンセムですが、バリエーションはそこまで高くない。
1月の急落前の高値を更新したのを見て買いました。
年初からみるとヒューマナ、ユナイテッドヘルスが優勢ですが、今後どうなるか注目してまいります。
可愛そうな新興国株は移動平均線を試しては跳ね返されるという動きを繰り返しており、手出し無用の状況が続いています。私は逆張りを行うときはヨコヨコからの反転をしたタイミングの買い増しを是とする世界観を持っているのでひとまず静観といったところ。
年初からの累積リターンの推移です。まだ年初の水準には届かず。
全部新興国株が悪い。善戦してくれている米国個別株に対し、申し訳ない気分です。
口座の入出金の影響を考慮した正味の収益率です。
年率-3%の定期預金口座と同じパフォーマンス。ということです。
VTの年初来トータルリターンが+3.6%なので完全に負けています。
このサイズのポートフォリオでアレコレ考えてもあまり意味は無いと思っているので、素直に入金を増やしていきたいところですね。